勧奨中止で死亡4千人増か 子宮頸がん予防ワクチン 大阪大予測
2020年10月厚労省がHPを更新しました。
子宮頸がんとHPVワクチンに関するQ&A:一緒に考えよう ためらう理由と勧める理由
思春期のあなたに”大切なワクチンがあります。それが「HPVワクチン」です
東京小児科医会・東京産婦人科医会より
小学校6年から高校1年までの女の子へ 
岡山県のHPより
子宮頸がん(HPV:ヒトパピローマウイルスワクチン)の国内における状況
名古屋スタディ
HPVワクチン(子宮頸がん等予防)を打つ機会を奪われた若者たちが無料で接種するチャンスをください
子宮頸がん予防ワクチンの今
「10万個の子宮」村中氏 ジョン・マドックス賞受賞
子宮頸がん予防ワクチンについての考え方
子宮頸癌予防ワクチン



子宮頸がんワクチンを接種しましょう!

 子宮がんの中で、頚部にできる癌はウイルスによって起こる病気であることがわかっています。原因となるパピローマウイルスのかんせんを予防するワクチンによって、その大部分は防ぐことができます。
 
 このワクチンは、定期接種(国が必要と認め無料で接種できるワクチン)ですが、過去に痙攣や体の痛みが出る副反応が報道されたので、現在は自治体からの接種勧奨の連絡がされていません。しかし、副反応であると報道されたほとんどの例でワクチンとの因果関係はないと考えられています。

 また、世界的にも安全性は確認されています。一部の国ではすでに9種類のパピローマウイルスに対するワクチンも定期接種になり、男児への接種の始まっているところもあります。非常に重要なワクチンであるにもかかわらず、情報がいきわたらないために摂取されるお子さんが少ないのが現状です。

 子宮頸がんは、現在女性の74人に1人が発症し、340人に1人(年間約3000人)が死亡しています。特に若い女性での発症が多いのが特徴です。下の図は若年で発症するがんを年齢別に示したものです。子宮頸がんは20歳〜29歳で5位、30歳〜39歳で2番目に多く発症する癌です。ワクチンの接種率がこのままだと、今後子宮頸がんを発症する率がより高くなっていくのは確実だと考えられています。

 お子さんの将来のために、子宮頸がん予防ワクチンの接種を強くお勧めします。

 小学校6年生から高校1年生までの女児が接種対象で無料です。
対象年齢を過ぎると任意接種(総額5万円程度)です。





勧奨中止で死亡4千人増か 子宮頸がん予防ワクチン 大阪大予測

 子宮頸(けい)がんを予防するヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの積極的な接種勧奨を厚生労働省が中止し接種率が激減したことで、無料で受けられる定期接種の対象を既に過ぎた2000〜03年度生まれの女性では、避けられたはずの患者が計1万7千人、死者が計4千人発生するとの予測を、大阪大チームが22日までにまとめた。

 接種率が0%近い現状のままでは、その後も同じ年に生まれた女性の中で4千人以上の患者、千人以上の死者の発生が防げなくなるとした。

 ワクチンは10年に公費助成が始まり、13年4月に小学6年〜高校1年への定期接種となった。だが副作用の懸念から6月、接種は無料のまま勧奨が中止された。チームが接種率を算出すると、勧奨中止の影響が小さい1994〜99年度生まれは55・5〜78・8%だが、影響が大きい2000年度生まれは14・3%、01年度生まれが1・6%、以降は1%未満だった。

 ワクチンの安全性を巡っては18年、名古屋市立大チームが約3万人のデータを解析し、副作用とされそうな24種類の症状の発生率は接種の有無で違いがないとした。大阪大チームの八木麻未(やぎ・あさみ)特任助教は「子宮頸がんはワクチンと検診でほとんどが予防可能。一刻も早くワクチンの積極的勧奨を再開する必要がある」とコメントした。

 国立がん研究センターによると、17年に約1万1千人が子宮頸がんと診断され、18年に約3千人が死亡した。成果は英科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載された。


2020年10月厚労省がHPを更新しました
「ヒトパピローマウイルス感染症〜子宮頚がん(子宮けいがん)とHPVウイルス
ヒトパピローマウイルス(HPV)は、性経験のある女性であれば50%以上が生涯で一度は感染するとされている一般的なウイルスです。子宮頸がんを始め、肛門がん、膣がんなどのがんや尖圭コンジローマ等多くの病気の発生に関わっています。特に、近年若い女性の子宮頸がん罹患が増えています。

HPV感染症を防ぐワクチン(HPVワクチン)は、小学校6年〜高校1年相当の女子を対象に、定期接種が行われています。




小学校6年〜高校1年相当 女の子と保護者の方へ大切なお知らせ
(概要版)


<もっと詳しく情報を知りたい方へ>

小学校6年〜高校1年相当 女の子と保護者の方へ大切なお知らせ
(詳細版)



子宮頸がんとHPVワクチンに関するQ&A

一緒に考えよう HPVワクチン、ためらう理由と勧める理由

(VPDを知って子どもを守ろうの会より)

思春期のあなたに“大切ワクチン”がありますそれが「HPVワクチン」です

(子宮頸がんを予防するワクチン)

東京小児科医会・東京産婦人科医会 のパンフレット

小学校6年生から高校1年生までの女の子へ←クリックしてください(岡山県のHPより)

<子宮頸がん(HPV:ヒトパピローマウイルスワクチン)の国内における状況>
2009年10月:2価ワクチン(サーバリックス)国内承認
2011年7月:4価ワクチン(ガーダシル)国内承認
2013年4月:A類疾病として定期接種化
(A類疾病とは:ヒブ、小児肺炎球菌、B型肝炎、四種混合、BCG、MR、水痘、日本脳炎、二種混合、HPV)
2013年6月:厚労省 積極的な接種勧奨の差し控え
予防接種法に基づいた意味合い
・積極的な勧奨とならないように留意する
・定期接種を中止するものではない
・予防接種に関して必要な事項の広告を行う
・対象者への必要な事項の周知を行う
・接種機械の確保を図る
・周知方法については、個別通知を求めるものではない
2020年5月:9価ワクチン(シルガード9)国内承認 定期接種化は未だ

・サーバリックス:子宮頸がんになりやすいハイリスクな16型、18型への感染予防
・ガーダシル:16型、18型に加え、尖圭コンジローマを防ぐ6型、11型も含む
・シルガード9:4価ワクチンがカバーする4つの型に加え、
 やはりがんになりやすい31、33、45、52、58の5つの型も含めた9つの型への感染を防ぐ。


<名古屋スタディ>

Papillomavirus Res.2018 Jun5:96103
Suzuki S, Hosono A 名古屋市立大学医学部 公衆衛生額分野 鈴木貞夫教授
No association between HPV vaccine and reported post-vaccination symptpms in Japanese young woman
: Resulta of the Nagoya Study

・「全国子宮頚癌ワクチン被害者連絡会愛知支部」が名古屋市に調査を要望し、河村たかし市長からの依頼を受けた名古屋市立大学が行った大規模疫学調査。
・アンケートの質問項目は「全国子宮頚癌ワクチン被害者連絡会愛知支部」との協議を経て選択された。
・名古屋市の小学校6年生から高校3年生までの女子役7万人に対してアンケート調査を実施し、約3万人から回答あり。
・接種後副反応とされた24項目の症状の発生率は、接種者と非接種者とで優位さがなく、接種との因果関係はないと結論づけられた。(ワクチンにより起こったとされた多彩な症状との因果関係がないとされた)

この名古屋での大規模な調査により、副作用とされた症状は、以前から思春期によく起こっているとされる症状で、ワクチンと関係がないことが明らかになりました。

マスコミはワクチンによる被害を強く信じる一部の人たちの科学的根拠のない主張ばかりを報じてきました。しかしやっと、マスコミも以前のようなセンセーショナルな映像を流すことはなくなり、ワクチンの危険性をあおるような報道をしなくなっています。主要報道機関が誤った情報を広げたことにより、日本人女性が必要なワクチンの接種を差し控えている現状について警鐘を鳴らすようになってきました。厚労省からの積極的接種勧奨から外されて以来、接種率は70%から1%以下になってしまいました。

ノーベル賞を受賞された本庶佑先生も授賞後の記者会見で、国やマスコミの姿勢を批判しておられます。

世界で日本だけ若い女性の子宮頚癌の罹患率が増えているのです。年間に約2800人の若い女性がこの病気で命をなくし、また助かっても子どもを持つことが難しくなるケースがあるのです。




「対象年齢を過ぎても、HPVワクチンを無料でうてるようにして」 医療関係者有志が署名活動をスタート

「HPVワクチン(子宮頸がん等予防)を打つ機会を奪われた若者たちが無料で接種するチャンスをください」

本院 副院長もこの運動に賛同しました。



子宮頸がんワクチンのいま    2019624日(月) おはよう日本より

若い女性の間で増加傾向にある子宮頸(けい)がん。
20代と30代で、年間2,000人がかかっています。
このがんは、主に性交渉などでウイルスに感染することで発症します。
このウイルスの感染を予防するのが、「子宮頸がんワクチン」です。

6年前、国は原則無料で受けられる定期接種に加えましたが、直後から体の痛みなどを訴える人が相次ぎました。最大で70%以上あった接種率は、今や1%未満に激減。
その存在すら知らない人も出てきています。

子宮頸がんワクチンは、国が6年前、はしかや風疹などと同じ、公費で助成する定期接種に加え、小学校6年生から高校1年生までの女の子を対象に、積極的な接種を呼びかけました。
ところが直後から、痛みや腫れなどの副反応が出たと訴える人が相次ぎ、まれに呼吸困難や手足に力が入らなくなったという人も出ました。国は、積極的な接種の呼びかけをわずか2か月で中止しました。丸6年、その状況はほとんど変わっていません。

国 は、ワクチンを無料で受けられる定期接種に残しながら、積極的な接種の呼びかけは中止したままという、異例の状態を続けています。「今のままでは、ワクチ ンを知らずに、対象年齢を過ぎてしまう人も出てくる」。そんな危機感を持った自治体の間で、ワクチンを周知していこうという取り組みが少しずつ広がってい ます。

まずは存在を知ってほしい 現場の模索

兵庫県姫路市の学校です。この日は中学1年生の授業で、保健師がワクチンについて説明しました。
保健師 中原雅子さん
「感染する前に受けるってことが大事でして、感染した後では効果はないといわれています。」

ワクチンのメリットだけでなく、接種後の副反応についても紹介しました。
市は現在、こうした取り組みをすべての中学校で進めています。

保健師 中原雅子さん  「思春期の時に知って頂きたい。
受ける受けないを決めて頂く判断材料にするために取り組んでいます。」

岡山県では、今月(6月)から、地元の産婦人科医の協力のもと、ワクチンを周知するリーフレットの作成に取りかかっています。

メリットとリスクを併記した上で、年内にも、学校などを通じて保護者や子どもたちに配るほか、ホームページも開設する予定です。県は、国の対応を待っていては、必要な情報が伝わらないと考えています。

岡山県 保健福祉部 中谷祐貴子部長
「国は、今は積極的な周知ができないってことだけで、ほとんど何もしなくなっているので、最低限の正しい知識を普及するのは行政の役割ではないかと思ったのが、この事業を始めたきっかけです。」

このように動きだしたのは、ほんの一部で、多くの自治体は、国の動きを見守っている状況です。
国は、ワクチンは、がんの予防が期待できるというメリットがある一方で、副反応を起こしたきっかけとなったことも否定できないとしているので、個人の判断で接種するかどうか決めて欲しいとしています。
では、何を基準に判断するのか。
国があげているのが次の数字です。ワクチンの接種で、10万人あたり最大859人が子宮頸がんになることを回避できると期待されるとしています。

また、イギリスなど世界70か国でも定期接種に導入していて、海外の疫学調査では、ウイルスへの感染率が最大で6割減るなどという報告もあるということです。
一方、おととし8月までに副反応が出た疑いがある人は3,130人いました。
いまはさらに増えて3,400人あまりとなっています。
この3,130人、10万人あたりでは92.1人となります。

副反応が出た患者などで作る団体は、「接種後に学校に行けなくなるほど重篤な患者もいる上、海外でも接種によって被害を受け、訴訟になっているケースもある」と指摘しています。
このため、「国は積極的な接種の呼びかけを再開すべきだ」という声と、逆に、「定期接種から外すべきだ」という声もあります。


接種の判断は
接種の現場を取材すると、ワクチンの説明を受けても、判断に迷うという人が多くいることも分かってきました。
静岡市にある病院では、対象年齢の子どもが来るたびに子宮頸がんワクチンを紹介しています。

こちらの親子は判断に迷い、同級生の母親たちにも相談しましたが、副反応への心配が残るため、ワクチンを打つという人はほとんどいませんでした。

接種を見送った母親
「やはり子どもに打つとなるとすごい心配なところが出てきて。」

一方、詳しい説明を聞いた上で、親子で話し合い、接種を決めた人もいます。

接種を決めた母親
「やっぱり自分で判断するしかないのかなと思って、本人と話したら私はやっても良いと言ったので、じゃあやってみようと。」

接種を決めた子ども
「子宮頸がんになるよりは打った方がいいかなって思った。」

この病院で、これまでに接種を決めたのは2割。8割は答えが出せないままでした。
それでも医師は、例え判断が難しくても、一人一人に接種するかどうか考えてもらうことが大切だと感じています。

静岡厚生病院 小児科 田中敏博医師
「判断材料をきちっと提示をして、どうします?と情報の提供すらしないで、将来的にその子が子宮頸がんになった。それはあまりにも患者さんに対して申し訳ないと思う。」

国は、接種は個人が判断してほしいと呼びかけていますが、難しいと考えている人がいることと、きちんと向き合わないといけないと思います。
専門家の中には、「今の状態のまま国が何もしない」ということは絶対に避けるべきだと指摘する人もいます。
ワクチンを接種した方がよいのか、しない方がよいのか。
国はその判断材料や、評価を提示する努力を続けてほしいものです。
**************************以上 おはよう日本より


下記もご参照ください
「10万個の子宮」村中氏 ジョン・マドックス賞受賞
子宮頸がん予防ワクチンについての考え方
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HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン(子宮頸がんなどの予防ワクチン)

日本で使用されている子宮頸がんなどのヒトパピローマウイルス(HPV)感染症を予防するワクチンは、サーバリックス(GSK社)とガーダシル(MSD社)の2種類があり、いずれも女性に接種します。日本では、サーバリックスが200912月に、ガーダシルが20118月に発売となりました。2013年度から定期接種になりました。

予防するVPD『サーバリックス』は、子宮頸がんなどを起こすヒトパピローマウイルス感染症(16,18型) を予防します。
『ガーダシル』は、子宮頸がんなどを起こすヒトパピローマウイルス感染症(16,18型) と尖圭(せんけい)コンジローマなどを起こすヒトパピローマウイルス感染症(6,11型)を予防します。
(海外では既に9価のワクチンが使用され男子にも接種が始まっています。)

おすすめの受け方

サーバリックス(2価):中学1年生で接種をはじめ、初回接種の1か月後に2回目、初回接種の6か月後に3回目を接種します。
ガーダシル(4価):中学1年生で接種をはじめ、初回接種の2か月後に2回目、初回接種の6か月後に3回目を接種します。

ワクチンの効果

いずれのワクチン もワクチンに含まれているタイプのヒトパピローマウイルス感染症を防ぎ、子宮頸がんなどの発病を予防します。子宮頸がんを引き起こすウイルスには多くの型 があり、できる免疫が弱いので、一度だけでなく何回かかかることもあります。ワクチンの種類によって効果のあるウイルスの型が異なり予防できるVPDが異なります。
サーバリックスは子宮頸がんの原因ウイルスの2つの型に効果があり、ガーダシルはさらに尖圭(せんけい)コンジローマの原因ウイルスの2つが追加され4つの型に効果があります。両ワクチンともに、効果は20年くらい続くと予想されており、追加接種は不要と考えられています。本当にそうかどうかは、日本より78年前からワクチン接種をはじめた欧米の結果を参考にすることができます。いずれにしても、ワクチンに含まれていないタイプのウイルスによる子宮頸がんもありますので、必ず子宮がん検診を受けてください。検診を受ける率は、欧米では約80%ですが、日本ではなんと約20%とたいへん低いのが問題です。ワクチンを受けた方でも20歳過ぎたらすべての女性は子宮がん検診を受けることが大切です。

HPV(子宮頸がん予防)ワクチンの現状についての考え方

子宮頸がんは、性交渉によってヒトパピローマウイルスに感染し、持続感染することでがん化する病気です。日本での患者数は年間約1万人、20代後半から増加し40代以降は概ね横ばいになります。早期に発見されれば比較的治療しやすいといわれていますが、がんであることには変わりがなく年間約3,000人が死亡しています。最近では、20代から30代で患者さんが増えています。日本では、ヒトパピローマウイルスワクチンは20134月に中学1年生から高校1年生までを対象に定期接種となりました。20136月にワクチン接種後の原因不明の慢性疼痛などを伴う有害事象報告があり、一時的に”積極的な接種勧奨”が中止されました。

20188月にワクチンの有害事象の実態把握と解析、接種後に生じた症状に対する報告体制と診療・相談体制の確立、健康被害を受けた被接種者に対する救済などの対策が講じられたことを受けて、日本小児科学会は積極的接種を推奨するとしました。

しかしその後も接種率は十分に上がることなく経過しています。
このワクチンの存在すら知らない人が増えてきています。
定期接種の進んでいる国では、子宮頸がんの発症が明らかに抑えられてきています。

情報を得られずに、高価なワクチンの無料接種の機会を逃してしまう前にご相談ください。

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HPVワクチンに関する声明・調査結果

◆世界保健機関の諮問委員会(201512月)

 世界保健機関(WHO)のワクチンの安全性に関する諮問委員会(GACVS)は、「乏しいエビデンスに基づく政策決定」と日本の判断を名指しで非難しました。また200万人以上を対象にフランスで実施された調査結果を紹介しCRPS(複合性局所疼痛症候群)、POTS(体位性起立性頻拍症候群)、自己免疫疾患の発生率は接種者と一般集団で差がないとし、「仮にリスクがあったとしても小さく、長期に及ぶがん予防というベネフィットを考慮すべき」と言及しました。

◆予防接種推進専門協議会(2016418日)

 予防接種・ワクチンに関連する15学術団体で構成される予防接種推進専門協議会は、「HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)接種推進に向けた関連学術団体の見解」として、下記の3つの根拠とともに早急なHPVワクチンの積極的な接種推奨の再開を要望しました。

@すでにワクチンを導入している欧米諸国で、導入後3-4年間で子宮頸がんの前がん病変の発生率が半減したとの報告があること。一方、日本国内での子宮頸がんによる死亡率は増加傾向にあること。

A日本で報告された有害事象の未回復者の発生率は10万接種あたり2人であること。欧州の健康当局、フランスの大規模調査報告からCRPS(複合性局所疼痛症候群)、POTS(体位性起立性頻拍症候群)、自己免疫疾患の発生率は接種者と一般集団で差がないこと。

B接種再開にあたって不可欠となる接種後に生じた症状に対する診療 体制・相談体制などの専門機関が全国的に整備されたこと。

◆名古屋市「子宮頸がん予防接種調査」結果(20166月)

 昨年の9月に名古屋市が実施した「子宮頸がん予防接種調査」の結果が発表されました。これは市内在住の中学3年生から大学3年生相当の年齢の女性を対象とした、HPVワクチンの未接種者も含めた全国初の大規模な調査であり、ワクチン接種と有害事象の因果関係を解明するうえでたいへん注目されました。名古屋市がウェブサイトに公開した調査結果の「身体症状とHPVワクチンの接種の有無のクロス集計」からは、ワクチン接種者と一般集団に有害事象の発生に有意差は認められていません。

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 しかしながら、マスコミがこれらを積極的に報道する機会が少ないため、一般の保護者や中高生本人には情報が届いていません。積極的勧奨を中止している現在、HPVワ クチンの接種希望者はごくわずかであり、このままではワクチンによる子宮頸がんの患者数および死亡者数減少という成果は期待できません。今後、検診の受診 率が向上して子宮頸がんによる死亡者数が減少しても、検診で子宮頸がんやその前がん状態が発見されれば、多くの女性が心身に大きなダメージを負うことに変 わりはありません。HPVワクチンを広く接種している他の国と同様にHPVから女性たちを守るためには、早急な積極的勧奨の再開が必要です。

積極的勧奨が再開されたからといって、すぐにHPVワクチンに対する認識が変わるものではありません。ワクチンへの不信感を払しょくし、接種率を上げることは容易ではありません。だからこそ、積極的勧奨が再開された際には、国、地方自治体、医療機関そしてメディアがHPVワクチンの信頼回復にむけて一丸となることが重要です。

 子宮頸がんは命に関わるVPDです。日本では副反応ばかりが大々的に報じられがちで、VPDのこわさは伝わりません。かけがえのない子どもたちの健康や未来を守るには、接種することのリスクとVPDにかかることのリスクを比較して冷静に判断することが必要です。保護者だけでなく、ワクチンを受ける思春期の子どもたち自身が予防接種の必要性を十分に理解することも大切です。

2016822 NPO法人VPDを知って、子どもを守ろうの会




村中 璃子氏
が2017年11月30日に、科学誌『ネイチャー』などが主催するジョン・マドックス賞を受賞されました。

ジョン・マドックス賞受賞スピーチ全文
「10万個の子宮」
←詳細はクリックしてください。
村中氏の経歴:世界保健機構(WHO)の新興・再興感染症チーム等を経て、メディアへの執筆をはじめる。
2017年、科学誌「ネイチャー」等の主催するジョン・マドックス賞を受賞。
京都大学医学研究科非常勤講師。一橋大学社会学部出身、社会学修士。北海道大学医学部卒。




子宮頸がん予防ワクチンについての考え方

「VPDを知って子どもを守ろう。」の会のHPより ←詳細はクリックしてください。




子宮頸癌予防ワクチン
 子宮頸癌を予防する、ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチンは
2013年4月1日より、予防接種法により「定期接種」となりました。
 しかしワクチンの接種との因果関係が否定できない持続的な疼痛が報告されたため、
発生頻度等 国民に適切な情報が提供できるようになるまでの間、
定期接種を積極的に勧奨すべきではないという勧告が厚労省より6月14日に出されました。
 
ある痛み刺激で、それと比較して強い痛みとその他の症状を長く伴うものを
「複合性局所疼痛症候群」といいます。
それに近い状態がワクチン接種後に起こったと考えられます。
この状態はワクチンのみならず、採血後、怪我の後など
色々な日常生活内での刺激が誘引となって起こる事が判っています。
今回報告されているケースもこれに近い状態が一番考え易いと思われます。

 若い女性に急増している子宮頸癌の予防という大きな恩恵を
受ける事ができなくなるという不利益が早く解消される事を祈ります。

 また私は個人的に痛み刺激を伴う治療は最低限にしたいと思っています。
ワクチンのように絶対に必要と考えられる物でも、
出来るだけ痛くない場所に出来るだけ細い針で痛くないように
接種を心がけたいと思っています。
2013年7月 2013年8月23日 ブログより



子宮頸がん予防ワクチン
 大阪府北摂地域でも地方自治体による助成金が受けられるようになっています。(自治体により金額に差があります)

 子宮頸がん予防ワクチンについては供給量が十分でなかったことから、平成23年3月7日付厚労省事務連絡 において、当分の間、初回の接種者への接種差し控えのお願いを受けていましたが、その後、供給量の確保により、同年6月1日付事務連絡にて6月10日から 高校2年生(平成6年4月2日〜同7年4月1日生まれ)の方は、国からの通知で、平成23年9月30日までに初回接種をした高校2年生のみ、平成24年3 月31日までの補助事業の対象とすることになりました。(注: したがいまして、平成23年10月1日以降に初回接種を受けた高校2年生は補助対象とはな りませんのでご注意ください。)

そして6月30日、ワクチン製造販売業者の報告により更なる供給量の確保を確認いたしました。厚生労働省としては、今後は、下記のとおり対応いたします。

1 今後の供給量を踏まえ、本年7月10日より順次、高校1年生にも、接種を再開することができることとする。
2 なお、初回の接種が差し控えられているその他の者については、必要な供給量の確保ができた段階で、接種再開について改めてお知らせする予定である。 (2011年)